色無地の後悔しない色選びアイデア3つ

先日「初めて買う着物は色無地にするのがお勧めです」という記事を書きました。

色無地は色が一色(またはぼかしが入っている)の着物のことです。
一色なので

どの色を選んだらいいのか?


という問題が出てきます。今回はその色の選び方を考えてみます。3つの選び方のアイデアがあるので、その中で自分が「これがいいな」と思ったアイデアがあれば買うときの参考にしてください。その3つは下記です。

着物の色選びのアイデア3つ
  • 髪の毛の色から選ぶ
  • 着ていく用途、季節から選ぶ
  • 自分が好きな色から選ぶ

着物はネットショップ、オークションやフリマアプリといったネット通販でもよく売っています。でも、始めの一枚は実物を体にあてて選ぶことをおすすめします。なぜなら「顔映りがいい色」を選びたいからです。

顔映りがいい色=顔色が明るく見える色、顔色がくすんで見えない色

同じ着物でも、着る人によって顔映りが良かったり悪かったりして、印象が変わります。各自の個性、自分の肌色、目の色、唇の色から似合う色を見つけるパーソナルカラー診断があります。これで「似合う」と診断された色でも、実物の着物を体にあてて顔映りを見ましょう。

着物の色は色味だけではありません。布地のテクスチャ、地模様により光の反射が変わります。その光の反射の変化により、色の見え方が変わります。ネットの商品画像で、光の反射やその色の様子を伝えるのには限界があります。実物を体(肩から胸にかけて顔の近く)にあてて顔映りがいいかを見極めるほうが、自分に似合う色に出会える確率が高くなります。

では、着物の色を選ぶアイデアそれぞれ見ていきたいと思います。

髪の毛の色から選ぶ

私が着物の選び方が素敵だなと感じる方は、髪色の明度と着物の明度が合っている方が多いです。
明度とは、明るさ度合。黒だと「明度が低い」、白は「明度が高い」といいます。

着物は体のほとんどを覆います。肌として出ているのは、頭、両手です。なので着物を着た時には体の面積の90%は着物。その中で帯を10%くらいとすると、色無地の着物の場合80%が一つの色が占めることになります。
着物に覆われていない、頭と両手の中で多い面積の色は、髪の毛です。顔を正面から見ると髪の面積は少ないですが、横、後ろからの視点(他の人から見られる視点)では髪の面積が多くなります。

お茶会などでいろいろな方の色無地の着物姿を見てきました。それを思い出して、髪色にそって考えると、下記のパターンが私にとっては、素敵だなと感じることが多かったです。

明度が高い髪色=明度の高い色:パステルトーン、明るいくすみ色
明度が低い髪色=明度の低い色:濃い色、はっきりした色

もちろん髪色が黒でもパステルトーンが似合う方もいますし、白髪で濃い色を着るのも素敵だと思います。

着ていく用途、季節から選ぶ

次は、用途と季節から選ぶアイデアです。
着物を着る主な用途、季節はいつが多いかから、色を選んでみます。

例)
用途:子供の入園、入学式、卒園、卒業式などセレモニーに着たい
季節:春

お祝いの席だったら明るい印象、明度が高い色が良さそうです。季節が春だったら春らしい色で、ピンクや水色黄緑色薄い黄色などから色を選んでもいいですね。また、お祝い向けの明るい印象だったら、お正月にも着られますね。

次はお茶のお稽古で使う場合を例にとります

例)
用途:お茶のお稽古
季節:春秋冬(夏にはお稽古が少ないので夏を抜きました)

主にお茶で着たい場合、中間から明度の低い濃い色を選ぶと長く使えます。理由は、お茶では汚れる場面が多いからです。稽古中、お茶やお菓子をいただいたり、片付けをしたりします。淡い色の着物だと汚れが気になります。濃い色だとちょっとした汚れは目立ちません。
お茶のお稽古は通年あります。どの季節でも違和感のない色がいいと思います。なので明度の低い、晩秋や冬にぴったりな濃い色、こげ茶、濃い緑、濃い赤でない方が、春にも使いやすいと思います。

自分が好きな色から選ぶ

純粋に自分の好きな色で決めるのもアイデアのひとつです。色無地は体の面積の80%が着物の色になります。なので、着物を着ている間は好きな色に囲まれることとなります。それにより、気持ちが上がります。その気持ちが上がったワクワク感が「また着物を着たい」ということになって、着る機会が増える。そうなると着物も喜びます。


「どうやったら失敗しない色を選べるか」で選んだ色が自分が好きな色でなかったら残念です。だったら、好きな色かどうかで決めてしまった方が後悔も少ないかもしれませんね。

おまけのアイデア「年齢で選ぶ」

いままでの3つのアイデアにプラスして、年齢も考えにいれてはいかがでしょうか。

長く着たいのであれば少し落ち着いた感じの色味にします。上記3つのアイデアで選んだ色の範囲で落ち着いた色にします。逆に明るく若々しいトーンの着物にしたい場合は、短い期間でできるだけ着ていける場面が多い色にします。


色無地の色を決める3つのアイデアを書き出してみました。色の選びかたは様々です。着る機会の多い、気に入った色の着物が選べるといいですね。忘れないでいただきたいのは、実物を体にあてて顔映りを確認してみてください。







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Ria
フリーランスでデザインの仕事をしつつ、週末はお茶のお稽古や、お茶を楽しむ会を実家のお茶室でひっそり開いています。グラフィックデザインと茶道を往来する中で、茶道の知識がデザインに役立ったりしています。
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