「柚の色づくを見て」季節の移り変わりを知る

歩道の脇にあった柚の木です。この柚の木は2週間ぐらい前には青い葉に、ほんのり黄色い青い実がついていました。最近になって実がより黄色くなり、葉の緑と柚の黄色が青空にとても美しく見えています。

柚子が黄色く色づいたのを見て、「そろそろ炉開きだな」と思いました。炉とは、11月から4月までの時期は、畳の一部に穴をあけて、灰を入れ、五徳をセットし、釜を置きます。「炉開き」とは5月から10月までの風炉の時期が終わり、炉を使い始める日を言います。

日付は決まっておらず、炉開きの日付の目安は
「立冬を過ぎの、柚の色づくをみて、炉を開く」
と千利休は告げられたそうです。

気候変動により柚が色づく時期が早まっているのでしょうか?

2021年の11月は、立冬はまだ過ぎていませんが、柚が色づいています。今年の立冬は11月7日です。日照時間により色づく時期がかわるようですが、今年はお日様がよく出ていたんでしょうね。千利休は今から約450年前に生きていたので、その時は柚の色づくのが、立冬とだいたい同じぐらいだったんでしょうか。今年は、2週間ぐらい前から黄色く色付き始めているので半月ぐらい季節が早まっているような印象です。日照時間以外にも気候変動の影響とかもあるのでしょうかね。


昔は夏も、クーラーなどなくても生活を送っていました、そんなに暑くなかったでしょう。現在は、クーラーを使っているから室外機により、市街地の気温が上昇しているとも言われています。

裏千家の京都でのセミナーに参加した時、そこの茶室にはクーラーがありませんでした。5月下旬ぐらいで少し暑かったんですが、障子を開け放しにして、お稽古をしたの覚えています。障子を開けて、すだれを掛けると、壁(障子や襖)があったところが柱だけの枠になり、風がすっと入ってきました。和室は臨機応変で、風通しが良くできる作りになっているのだなと、改めて感じました。

二十四節気の立冬は冬の始まり

二十四節気で冬の始まりです。今年は11月7日です。二十四節気は太陽の動き地球から見た太陽の動きを計算した中国の暦です。太陽の動きをベースにした正確な暦で、2016年にユネスコ無形文化遺産にも登録されています。

【二十四節気:冬の季節】

立冬(りっとう)11月7日頃
小雪(しょうせつ)11月22日頃
大雪(たいせつ)12月7日頃
冬至(とうじ)12月21日頃
小寒(しょうかん)1月5日頃
大寒(だいかん)1月21日頃

二十四節気は、元々は中国の北の内陸部で生まれたため、季節が日本とは微妙に違うところがあるそうです。基準とした中国の場所が日本よりも北なので、日本に住んでいる私たちにとっては、冬の訪れが少し早いイメージになります。

二十四節気で冬の時期を書き出したら、もうすぐ年末であることに気がつきました。
最近は「ハロウインが終わるともう今年も終わりに近づいている」と思います。街は11月から一気にクリスマス一色になります。クリスマスになると、一気にお正月ですね。時が流れるのは早い。。。

柚の色づくのを見て、ハロウイン、クリスマス、といった西洋の節目もいいですが、昔からある日本の季節に合った節目にも、もう少し目を向けようと感じました。







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Ria
フリーランスでデザインの仕事をしつつ、週末はお茶のお稽古や、お茶を楽しむ会を実家のお茶室でひっそり開いています。グラフィックデザインと茶道を往来する中で、茶道の知識がデザインに役立ったりしています。
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