お茶で使われるお茶碗や茶杓には「銘」が付いています。
それは季節の言葉(季語)だったり、道具の由来により付けることが多いと思います。言葉により道具の存在感や雰囲気のイメージが広がります。そんな銘のお道具に出会うと「なるほど〜」と思わず言いたくなりますね。
この時期の季節の言葉は、やはり「春」について。
梅や鶯など、春をイメージする言葉です。
「薄紅梅(うすこうばい)」
「早梅(とびうめ)」
「鶯笛(おうてき)」
ピンクや白の可憐な花や、鶯の濁りの無い声が想像できます。
でも、ちょっとおもしろい言葉があります。「梅」「鶯」という文字が入っていなくても、それらを指す言葉。異名です。
「春告鳥(はるつげどり)」
「初音(はつね)」
は、鶯を表しています。
春告鳥:鳴くと春が来た事を知らせる鳥
初音:春になって初めて聞く声は鶯
という感じでしょうか。
そして、
「好文木(こうぶんぼく)」
「花の兄(はなのあに)」
「未開紅(みかいこう)」
は、梅。
好文木:晋の武帝が学問に親しむと花が開き、怠ると開かなかったという故事から(goo辞書)
花の兄:一番に咲く花だから
未開紅:紅梅の蕾
言葉遊びみたいで楽しいですねー。
☆おまけ
「松」の異名も面白い。
「十八公(じゅうはっこう)」
これは、松という漢字のパーツをばらばらにするとそう読めるからです。
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