茶杓の銘:ぜひ使いたい七月の季語

7月中のお稽古で使ってみたい、茶杓の銘です。7月に使われる季語が一番夏らしいと思います。8月だと秋っぽい季語も現れてきてしまいますよね。
今回は季語の元となるモチーフでそれぞれの言葉を分類してみました。私が知りたいと思った、気になっている一部の言葉は意味も詳しく書きました。


今月は前半に、和の行事「七夕」があります。また、夏祭りなど、はれの日はモチーフになりやすいですよね。でも、季語のいいところは、いつも目にする風景も取り入れて、言葉にしているところです。日常的な風景も、季語として言葉が与えられるだけで、風情のある絵画のように見えます。


茶杓の銘として覚えた季語も茶室以外でも思い出して、季節を感じてみるのも素敵です。

元となるモチーフ
  • 七夕
  • 夏祭り
  • お天気、気候
  • 熟していない果実

七夕

七夕をモチーフとした季語です。織姫牽牛以外にも、星や宇宙をイメージさせるものがあります。

星祭(ほしまつり)7月7日の夜
星合(ほしあい)
牽牛と織姫が合うこと
天の川(あまのがわ)
逢瀬(おうせ)
織姫(おりひめ)
牽牛(けんぎゅう)

また、星については、これもありました。

瑞星(ずいせい)
めでたい兆しを示す星。景星。瑞は瑞兆、祥瑞などめでたいことを表す言葉ですね。とくに七夕は星にまつわる季語が多いですが、織姫、牽牛ではなく「めでたい兆しの星」というのもいいですね。
星にまつわるのでは、星の光(ほしのひかり)、星の雫(ほしのしずく)などもあります。

夏祭り

夏祭りの状況をイメージさせるような季語です。

鬼灯市(ほおずきいち)
祭笛(まつりぶえ)
宵祭(よいまつり)
祭囃子(まつりばやし)
木綿たすき(ゆうたすき)
木綿でつくったたすき。白い木綿で神事に袖をまくるためのたすき

花氷(はなごおり)
中にお花がはいった大きな氷のことです。昔近所の神社でお祭りのときにぺたぺた触りました。大きさは、60cmx30cmx30cmくらいでしたね。花氷の近くに寄るとひんやりした空気がして気持ちいいんですよね。いまは見かけないので、昔を懐かしむアイテムですね。昔は氷の中にプラスチックの造花が無造作に入っていましたが、生花でもできたら、今でも素敵なオブジェになりそうですけどね。

7月の中旬から開花し始める蓮のについての季語です。
すべて葉の様子についての言葉です。


蓮葉(はちすば)
浮き葉(うきは)
水面に浮いている葉の様子
荷葉(かよう)

お天気、気候

夏雲(なつぐも)
雲の海(くものうみ)
雲の峰(くものみね)

喜雨(きう)
晴れがつづいた後の雨。喜ばしい恵みの雨。

白雨(はくう)
夕立のような雨。すぐ降ってすぐ上がってしまう雨。激しく降ると雨粒が白い煙のように見えることから

鳴神(なるかみ)
雷のこと

葉などにつく露の様子を表した言葉
露は俳句では秋の季語になります。葉などにつく露は秋のほうがたくさんつくためです。夏に夏らしい言葉ではなく、秋の季語で涼しさを表現している一面もあります。


露草(つゆくさ)
露の玉(つゆのたま)
朝つゆ(あさつゆ)
露滴(ろてき)
白露(しらつゆ)

熟していない果実

秋に収穫を迎える果実の、まだ小さくて青い実

青柿(あおがき)まだ小さい青い柿
柿若葉(かきわかば)
柿の木の新しい葉
青瓢(あおふくべ)
青いひょうたん


気に入った季語があったら、お稽古で使ってみてください。







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