茶道は、人を喜ばせる事を学べる。

最近、茶道とはなんだろうと考えて、現時点での自分の指針となる言葉が浮かびました。
それは以下です。

茶道は、人を喜ばせる事を学べる。

「人を喜ばせる = もてなし」とも言い換えられますね。

先日読んだ本で、「人生は人を喜ばせたほうが勝つ合戦」という言葉がありました。これを聞いた時に、ハッと気づかされて、忘れてはいけないと思いました。この言葉は、とても大切なことを表しています。
「人を喜ばせる」には2種類あると思います。

  • 欲しいと思っているものを与えて喜んでもらう
  • 新しい発見や新しい感動を与えて喜んでもらう

この二つの喜ばせ方と、茶道の稽古の意味について書いていきます。

人を喜ばせる2種類の方法

一つ目の、欲しいと思っているものを与えて喜んでもらう、についてです。
例えば仕事で「人を喜ばせる」ことを大切にすると、「その人をどういう風に喜はせるか」を考えます。自分のやりたいことを一番最初に実現させることではなく、誰かことを一番に考え

  • 「こういうのがあったらいいな」
  • 「こういうので楽しみたいな」

という「あったらいいな」という希望を叶えてあげる。
そうすることで、仕事が採用されたり、物が売れたりします。これは、欲しいと思っている人が希望をはっきり自覚しています。

二つ目の、新しい発見や感動を与えて喜んでもらう、の
1つめと違うのは、人が自分の希望を自覚していないところです。その人の立場になって

  • 「心が動かされる新しいこと」
  • 「新しい発見」

を与えることです。
仕事で実現する場合もあるでしょうし、美術、音楽、舞台など芸術で実現される場合もあります。この場合、芸術作品からの影響のほうが多いのではないでしょうか。
「その人の立場になって」と書いたのは、その人からあまりに離れすぎた「新しい」ことは、受け入れられない場合もあるので、「その人」の気持ちや立場になって、感動したり、発見したりできる事を考える必要があると思い書きました。

茶碗の回し方や、座る位置を学ぶことの意味

茶道を始めた頃は、座る位置、道具の位置、順番、会話など、決まり事を覚えることが多いので、お点前を勉強することに力を注ぎます。そのため「人を喜ばすこと=もてなし」を学ぶことが後回しになったり、忘れてしまったりします。
茶道が「人を喜ばせることを学ぶ」ことなら、なぜ、お点前の勉強を頑張ってしなければいけないのか?この理由は、人に違和感を持たせない、不快にさせないことを目的にした、ルールやマナーの類として勉強をする。ことです。

お点前(お茶を点てる時の手順)を学ぶことは、
道具を大切に扱い、
道具が美しく見える位置に置き、
無駄のない手順で、
落ち着いてもらえる空間にすること。
を学んでいます。

お点前をしっかり勉強をすると、

道具は、重いものも軽いものも同じように丁寧に扱うと、その場にいる人も丁重に扱われている気持ちになります。
お客さんの視点から、道具が重なってしまわないように、すべてよく見えるように配置された、正しい位置に置くことができます。
お客さんの目に止まるような所作(歩き方、手の角度、音など)を排除することで、小さな茶室を落ち着いた空間にできます。
無駄のない手順で、待たせることなく、お茶を差し上げる。

上記のことを学び、実践することを茶道の稽古では行なっています。
そのルールを稽古で学ぶと同時に、「人を喜ばせる = もてなし」ってなんだろうと考えたり、お茶会に出席したときは、亭主はどうやって喜ばせようとしてくれたか?を考えると、より一層、茶道が楽しくなるんではないでしょうか。

なので、現時点での私の指針に「茶道は、人を喜ばせる事を学べる。」を入れて、日々精進したいです。







コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


ABOUT US

Ria
フリーランスでデザインの仕事をしつつ、週末はお茶のお稽古や、お茶を楽しむ会を実家のお茶室でひっそり開いています。グラフィックデザインと茶道を往来する中で、茶道の知識がデザインに役立ったりしています。
----------------
クリックしていただくと、 継続する励みになります!↓

にほんブログ村 その他趣味ブログ 茶の湯・茶道へ
にほんブログ村


茶道ランキング