茶室で自信たっぷりに、お点前ができるようになるコツ

お茶のお稽古をしていて、人前でお点前をするのは、順番を間違えないように緊張しますよね。

お点前はお客さんに見てもらうものです。お客さんは審査員で間違っているか正しいかをジャッジするために来ているわけではありません。お茶室にいい時間を過ごすために来ています。なので、見ていて安心でできるお点前をぜひ披露しましょう。そのためには、姿勢と立ち居振る舞い、見た目を整えることはとても効果的です。

これは、会社で行うプレゼンテーションと似ています。プレゼン準備のとき、プレゼン資料を一通り流れが掴めたら、あとは、話をするときの姿勢に目を向けますよね。

プレゼンをする目的は、「相手に内容に納得してもらい行動をおこしてもらうこと。」
茶室でお茶を点てる目的は、「お客さん(相手)にいい時間だったと感じてもらうこと」

プレゼンをするときは、内容が確実であることとともに、どう話しをしたか、も重要です。どういう話し方をしたら納得が得られるのか。それを調べていたら、お点前をするときに活かせるアイデアがあったので、シェアしたいと思います。

コンテンツ
  • お点前のときに「かっこよく見える」姿勢
  • お茶の姿勢はここを気にしましょう

お点前のときに「かっこよく見える」姿勢

私がお点前を教えているときに「姿勢が良くなると、お客さんからみるお点前がとてもかっこよく見えますよ」とよく話しています。

かっこいいと思える姿勢が使われている場面、茶室以外であるだろうかと、考えていたとき、「プレゼンテーション」が思い浮かびました。

仕事や会合でプレゼンテーションをしているときに「かっこいい」と思う人ってどんな人でしょうか。実生活やTEDなど動画視聴で様々なプレゼンを見ていて「こんな風にできたらいいな」とか「説得力がある」と思うことも多々あります。

この「かっこよさ」とは、自信からくるものだと思います。自分の話していることに自信を持っているからこそ、説得されて「やってみよう」と行動を後押しされるんですよね。自信に満ち溢れている人って容姿に関係なく「かっこいい」です。


このプレゼンテーションの要素を茶道のお点前をするときに考えてみましょう。

では、その自信はどうやってつくられているのでしょうか。
経験、知識、話術などいろいろ要素がありますが、すぐ実践できるのが

姿勢・立ち居振る舞い

です。

例えば、下記のような立ち居振る舞いの人は自信があるように見えるでしょうか?実際には、どんな姿勢・立ち居振る舞いでも実力も自信もある方もいますが、見た目で受ける印象です。

背中が丸まっている
・顔が下を向いている
・目を合わせてくれない
・声が小さい
・動きが小さい

どうでしょうか?ちょっと自信がない印象になりますよね。
これを自信のある印象にするために改善するには、どうすればいいでしょうか。

お茶の姿勢はここを気にしましょう

先ほどの自信があるように見えない項目の反対を、茶室での場合だとどうなるかを書きます。

自信がなさそうに見える自信があるように見える
背中が丸まっている背中がまっすぐ
顔が下を向いている顔を上げる
目を合わせてくれない目を合わせる
声が小さい同席者全員にきこえるような声
動きが小さい手元だけでなく体全体も動かす

それぞれ見ていきましょう。

背中がまっすぐ

背中がまっすぐとは、背中が丸まっていないことです。これは、女性の場合、着物を着ていると解決です。帯がしっかり背中を伸ばします。背中とともに、肩を丸めないです。肩を上げないで、肩甲骨をすこし背骨側に寄せる感じです。そうすると、胸が軽く張る感じになります。

顔を上げる

茶室を歩くとき、お辞儀をする前、顔を上げます。お点前をしているときは手元を見ているのでそれ以外のタイミングは、顔を上げましょう。

目を合わせる

お辞儀をする前後、受け答えをするとき、お客さんと目を合わせます。使っているもの、お点前をしているときは手元に目を向けます。

同席者全員にきこえるような声

茶室が静かなので、声の大きさが小さくなりがちです。でも茶室にいる人全員が聞こえる大きさで話しましょう。全員が話の内容が聞こえて楽しめるようにします。

手元だけでなく体全体も動かす

点前では、道具が自分の周り手の届くところに配置しています。小さい範囲に置いてありますが、動きが手元だけにならないようにしましょう。柄杓や茶杓などをつかうときも、肘から動かすようにしましょう。お湯や抹茶を入れる動きは、手首だけも可能ですが、肘から動かすように心がけると体全体の動きが大きくなります。また、道具を手で取り上げるときも、腕を伸ばして届く範囲でも、上体を軽く倒すようにして、体とともに取りに行くようにしましょう。


お点前のお稽古を数回してみて、流れがわかったら、上記のことをちょっと気にして見てください。自信がある印象になるように姿勢と立ち居振る舞いを考えてお点前をしてみると、お客さんが安心してゆったりした気持ちになります。

茶室でお茶を点てるのは、その日来てくれたお客さんのためです。心を込めて、その場が素敵な時間となるようにお客さんと亭主が作っていくものです。

大きく言ってしまえば、お茶を点てていい時間を皆で過ごすということです。お茶は点っていればいいのです。お点前はお客さんに見てもらうものです。見ていて安心でできる自信に満ち溢れたかっこいいお点前を、ぜひ披露してください。







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