十五夜も美しく見える野原「武蔵野」

今日は十五夜です。
都会では、夜でも街灯が点き、マンションやビルなどの高い建物により、夜空が明るく狭く、なっています。昔ながらの美しい満月を見たいなら、やはり野原が最適な場所です。
それを思っていて、蒔絵やお茶碗の文様としてつかわれている「武蔵野」を思い出しました。

「武蔵野」はススキなど秋草で描かれているのをよく見るので、夏の終わりから秋に使われる文様ですね。このブログに貼ってあるイラストのように、細い草が画面の下のほうに描かれている模様を見かけたら「武蔵野だな!」と思い出してください。

昔の野原を描いた「武蔵野」

武蔵野とは、武蔵国(東京都、埼玉、神奈川の一部)、東京の多摩周辺から東京都新までひろがる武蔵野台地のあたりをいいます。
平野なので、木々を倒すと、草が生い茂り、遠くまで野原が広がっていたのだと思います。
そこから、細い草やススキを画面下に配置した文様を「武蔵野」と呼んでいるようです。

たいてい草とともに、月があるものが多いですが、月はなくても「武蔵野」と呼びます。
ちなみに、太陽と草が描かれているものはあるのだろうか?太陽とススキだとあまり風情がないんですかね。太陽のある昼間だと普通のことなので、絵にするまでもないのかな。

和歌を見つけました

「武蔵野」を調べていて、素敵な和歌があったので、紹介します。

行く末は空もひとつの武蔵野に

草の原より出づる月かげ

九条良経、新古今和歌集







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Ria
フリーランスでデザインの仕事をしつつ、週末はお茶のお稽古や、お茶を楽しむ会を実家のお茶室でひっそり開いています。グラフィックデザインと茶道を往来する中で、茶道の知識がデザインに役立ったりしています。
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