感謝の言葉は、自分軸評価ではなく感性の感動で

初めて、お茶を飲んだ方によく言われるのが、飲んだ後に
「結構なお点前でした。と言うんですよね?」
です。

昔テレビか漫画とかであった場面なのでしょうか。まあまあの頻度で聞かれます。

「お点前をしてくれてありがとう、美味しかったです。」
を、抹茶を点てていただいた時に言い換えると
「結構なお点前でした」
になると思っていたら、それはちょっと違います。

「結構なお点前で」は、お茶をたててくれた人のお点前を
「ま、いいんじゃない」みたいに、上から評価している言葉です。(先生が評価するならいいと思いますが。。)

「評価」ではなく「感謝」「感動」の気持ちを相手にあげよう

気がつかないで、評価してしまっていることありますよね。特に私は子供に向けた言葉で感じています。


なにかお手伝いしたら、
「いい子だね〜」
絵がよくかけたら
「上手にかけたね〜」

これらは、評価です。言った本人の理解できる範囲の中で「良い」と思えることに使っています。私は子供を含め他の人には、この自分の評価を基準にした「良い」「上手い」を使わないで自分が良いと思った気持ちを伝えるようにしています。例えば

お手伝いをしてくれたら
「ありがとう。助かったよ」
と感謝の気持ちと、手伝ってくれたから労力が少なくて済んだことを伝える。

絵が上手にかけたら
「色がたくさんあってキレイだね。この色使いが私は好きだな〜」
と成果物へ工夫と努力を自分の感想として伝える

子供は自分よりも、ゲームを使いこなし、運動能力も高く、頭が良くなる方法を知っているし、本や研究で20年前よりも改善している知識を得る方法をつかめます。なので、私のほうが長く生きている分、多少は経験がありますが、基本は子供よりも劣っている人間です。

そう考えると、自分が子供のことを評価することはできない、と思っています。

「結構なお点前で」は「とっても美味しかったです!」でOK

お茶でも同じことが言えるのではないでしょうか。
お客さんをお招きしてお茶を飲んでもらう。だけでも、茶室の掃除、道具の取り合わせ、湯の具合、季節のお菓子、などなど、たくさんの準備をしています。

お茶を出す亭主の気持ちは、”美味しいお茶を飲んで楽しい時間を過ごしてほしい” だと思います。それは、お客さんに時間を割いてもらっているから、充実した時間にしてほしいという願いです。

その席で、お客さんからいただきたいのは、「結構な」という評価ではなく、「美味しかった」「楽しんだ」という感謝や感動の言葉だと嬉しいですね。

お茶の掛け軸や道具についても、お客として、道具の知識があれば十分ですが、もし、全く知らない道具について話さなくてはいけない場合も「感動」を伝えればいいのではないかと思います。

「結構な道具ですね」

を、言い換えて

「色合いも素敵で力強い作風の〇〇ですね」

と、自分の感性を伝えてみてはどうでしょうか。私は道具にあまり詳しくないので感性で乗り切ることが多々あります(苦笑)。本来はちゃんと知っておくべきですが、考えても「結構な」としか出てこなかったら、感性で思ったことを話す手段もありますよ。







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Ria
フリーランスでデザインの仕事をしつつ、週末はお茶のお稽古や、お茶を楽しむ会を実家のお茶室でひっそり開いています。グラフィックデザインと茶道を往来する中で、茶道の知識がデザインに役立ったりしています。
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