季語を探していて、こんな歌を見つけました。
からころも
きつつなれにし
つましあらば
はるばるきぬる
たびをしぞおもふ
「かきつばた」のそれぞれの文字を句頭に置いた歌を作るという題で、平安の歌人在原業平が歌ったものです。場所はかきつばたの名勝地、愛知県知立市八橋町の無量寿寺。「八橋」は地名ですが、地名の由来が「橋を八つ架け渡しているため」つけられた名です。
なので、「八橋」はこの時期の季語になります。お道具にも、かきつばたと橋のデザインは多いですね。ちなみに、京都のお土産、聖護院八ッ橋のパッケージにもかきつばたと橋がデザインされていますが、これもこの歌から取っているそうです。
句頭に意味のある文字をもってくる歌の遊びを、折句といいます。以前参加した俳句教室で、先生が折句についてお話されていたことを思い出しました。その時は秋だったので、季語が「吾亦紅(ワレモコウ)」。その漢字3文字を句頭にいれて、漢字の元の意味を取り句を作った生徒さんの話でした。(俳句自体は忘れてしまいましたが。。)
吾(我)〜
亦(脇)〜
紅(赤)〜
「そういう季語の入れ方もあるんだーー!」と感動をしたのを覚えています。
学生時代、真面目に古典の勉強をしていなかったので、日々新鮮な気持ちで昔の人の作品の良さを感じられます(笑)。
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