街路樹の銀杏も黄色く色づき、晩秋の青い空とのコントラストが映える風景となりました。先日書いた、富山県の五郎丸屋「季節の薄氷」お菓子のイチョウの形を見て思いました。
「シンボルマークでもイチョウの形はよく見かける。」
です。私がよく目にするのはこの3つ
- 裏千家
- 東京大学
- 東京都
この3つ以外でも、まだたくさんあると思いますが、これらのマークで、なぜイチョウが使われているのか。そのストーリーを調べてみました。
イチョウは紅葉と並んで、葉の形が特徴的で、多くの人に知られている形状です。シンボルマークとして使われる理由は、形の特徴だけでなく、イチョウが使われることになったストーリーも知ると、いつか自分でシンボルマークをデザインするときに、利用できるアイデアがあるかもしれないかな。と思って、書いてみます。
銀杏は丈夫な木なので100年200年と古木も多く存在しています。不老長寿の木ということで縁起がいいとされています。なので
でもあります。
神社で大きなイチョウの木を見かけることが多いですが、有名な大銀杏は、鎌倉の鶴岡八幡宮の階段の脇に植えられていた銀杏ではないでしょうか。この大銀杏は、残念ながら2010年に倒れてしまいました。樹齢は1千年だ、と言われており、銀杏は本当に長寿なんですね。
裏千家、東京大学、東京都とイチョウデザインについて書きます
裏千家のイチョウ
裏千家でよく見かけるイチョウマークは、一般財団法人今日庵のシンボルマークだと思われます。なぜイチョウのデザインかというと、
千家三代(千利休の孫)・元伯宗旦居士(1578~1658)が隠居された今日庵にある、宗旦手植えの銀杏「宗旦銀杏」があります。毎年、宗旦忌(11/19)には、「銀杏餅」というお菓子が使われます。
銀杏餅は、豆大福の豆が銀杏に置き換えられた見た目をしています。どんな味なんでしょう〜。私は食べたことがないので、来年の11月に食べてみたいです。
この宗旦銀杏が約350年長生きしている、茶道が長く続くようにという願いを込めて、イチョウ葉のデザインは、様々なところで使われているそうです。
東京大学のイチョウ
東京大学のシンボルマークは2枚のイチョウ、黄色とブルー。2枚が重なっているシンボルです。これは本郷キャンパスのイチョウ並木が象徴的なので、マークにイチョウを使ったそうです。
東京都のシンボルマークはイチョウではなく「T」
東京都のシンボルマーク、緑色のイチョウの葉の形のマーク。かと思ったんですが、これは実はイチョウではなく、東京のアルファベットの頭文字 Tをデザイン化したものです。ずっとイチョウのデザイン化かと思っていました。
イチョウのデザインだと思うのも、都の木がイチョウだからですね。
また、
東京都のシンボルマークをデザインした方の記事をネットでみかけました。
「イチョウという象徴的な形というよりも、汎用性の高い「TOKYO」の「T」をモチーフにした」
と、いうような説明をされており、なるほど。と思いました。
汎用性が高いということは、特徴が際立ってない形。何にでも合う形。ですよね。都のさまざまな事業に展開するには、高い汎用性が必要ですね。多くの媒体アプリケーションに落とし込まれたり、想像を超える多様さでしょう。
アルファベットのTも、何かを象徴する形ではありません。「シンプルに美しい形」として捉える。そういう意味で、「 T 」を使うことを採用したのではないかなと、考えました。
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