今週日曜日は七夕です。この時期に使うお茶の道具は七夕に関連するものや、
銘のものが使われますね。
お茶では道具に銘をつけますが、大きく分けて2種類あります。
>移ろわないもの:禅語、気持ちを表す言葉、縁起のいい言葉など
>移ろうもの:季語等、季節に合った言葉
「七夕にちなんで…」という場合の銘は後者の季語になります。
お稽古では練習で自分がお点前をする時に、茶杓に銘を付けます。では、七夕の時期にはどういう銘が使われるでしょうか。
「七夕」
「天の河」
「笹の小舟」
「織姫」
「彦星」
「流星」
「星祭」
このあたりまではメジャーな感じですね。もうちょっと調べたら、
「星合」
「夫婦星」
「二つ星」
「星の契」
など、織姫と彦星が一年に一度会う事にフォーカスした季語もありました。こういう言葉も気持ちが見えていいかも。
季語を探す時に、時折俳句歳時記を見ます。俳句では食べ物や生き物も季語になりますが、お茶の銘にはあまり見かけません。「夏蜜柑」や「鱧」は季語ですが道具の銘では見た事がありません。
生き物ですが、以前「蛍」という銘は見た事があります。どこで道具の銘に使えそうかを判断する際に私が考えているのは「その言葉から情景がイメージできるものならOK」という事です。
「蛍」だったら、蛍の灯りがふわふわと夏の水辺に浮かんでいたり、夏の夜の涼しい風だったり、一つの言葉からその周りの自然も想像できます。茶室でその銘を聞いたときに、その世界に連れていかれる気持ちになると思います。そういう言葉だったら良いんじゃないかな。
しかし、今後はもっと自由に道具に銘を与えてもいいかもしれませんね。形や色が鱧の顔らしかったら「鱧」とか。そこからお客さんとの会話も広がるかもしれませんしね。
ちなみに、俳句では七夕は旧暦なので八月。秋の季語になります。なるほど。
お願い事を短冊に書いて、7日が晴れて星空を見上げるのを楽しみにしましょう。
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