小指と親指に注目すると、お点前が美しくなります

私が25年間お稽古でをいろいろな方のお点前を見ていて一つ思うことがあります。それは、指を親指まで5本全部揃えている方のお点前は、美しく見える。ということです。

ここでのポイントは、「小指から親指まで」です。離れがちな2つの指、小指と親指。それぞれの指が離れてしまう理由と揃えるときのコツを書きたいと思います。

揃えるときのコツ
  • 力を入れると離れてしまう小指を揃える
  • 親指を揃えるには、すこし折り曲げる
  • 5本揃えることを気にする場面はたくさんある

お手前の順序やお茶の立て方を一通り覚えてきたら、ちょっと気にしてみると、お点前がきれいになるポイントは一つあります。それは

道具を掴んだりしていない、使っていない指はいつでも5本揃えておく

です。日常生活で「指を揃えること」を意識することはあまりないですよね。大抵の場合、手を使うときは力が入っていて、指はバラバラに動いています。でもお茶のお点前では色々な道具を持つ時に使ってない指まで意識してみます。

力が入ると離れてしまう小指

茶道具を丁寧に扱おうとすると、力が入り小指だけ離れてしまう。お客さんがお茶を飲んでいる時など、ただ座って、膝の上に手のひらをおいている時に、小指が離れてしまう。など、よくあることです。

他の指に力が入ると小指が離れてしまうのは、手の仕組みによります。カラオケのマイクで小指が立ってしまうのも、コーヒーカップを持つ時に小指が立ってしまうのも、同じです(以前チコちゃんでやっていました(笑))

手の仕組みなので、自然にまかせていたら小指は自由に離れてしまいます。(離れやすい人とそうでない人がいる様子ですが。)なので、お点前のときには、ぜひ「離れないように」と意識をして、お点前の間にも、自分の手をちらっと見てみましょう。無意識で小指が離れてしまっているので、見ることによりそれを自覚することができます。見ることを習慣をつけると4本の指が揃いやすくなっていきます。

小指が薬指から離れていないか、意識して小指を見てチェックする

親指を揃えるには、すこし折り曲げる

もともと親指は、他の指と同じようにきれいには揃いません。他の4本の指と比べて手のひらについている向きが異なるためです。ついている向きがちがうから物をつかみやすくなっています。

指を5本揃えるというと、こういう感じです。

4本の指を揃えて、それと同じように親指も揃える。

変わって、こちらの5本の揃え方を見てください。

上の写真とは、親指が違います

この親指の揃え方が、最初と後では印象が違うと思います。あとの揃え方のほうが、手の形がスッとして見えませんか?

親指を4本の指にくっつける時には指の腹を4本の指のまとまりに沿うような感じで少し指を折り曲げてください。
この手の形は以前日本舞踊を習っていた時に覚えました。日本舞踊は手の振りでいろいろと表現をします。手のひらで表現する際に、指も揃え、親指がピッと出ないように指の腹を4本の指に寄せる手の形で綺麗に見せています。

ぜひ親指をちょっと折り曲げて4本の指に添わせて5本の指を揃えてみてください。

5本揃えることを気にする場面はたくさんある

この手の形は色んな所で活躍します。例えばこんな感じです

お点前をする場合

  • 座っている時
  • 道具に手を添える時
  • お礼をする時
  • 襖を開ける時

お客さんの場合

  • お礼をする時
  • 襖を開ける時

お茶室にいる間、終始ずっと使う場面があります。しいていえば、お点前をする亭主のほうが、皆に注目されるので、揃えるモチベーションがあがりますね。


まとめです
  • 指を5本揃えてお点前してみると、見た目が美しいです
  • 5本揃えるためには小指と親指に注意しましょう
  • 小指は薬指に添っているかどうか、お点前中に意識を向けてみましょう
  • 親指は指をすこし折って、人差し指に添わせましょう

指を揃えるという、ちょっとしたことですが結構見た目が違います。

お礼のときや襖を開ける時は、お茶でなくても和室での振る舞いで使えるので、ちょっと覚えておいてもいいかもしれませんね。







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Ria
フリーランスでデザインの仕事をしつつ、週末はお茶のお稽古や、お茶を楽しむ会を実家のお茶室でひっそり開いています。グラフィックデザインと茶道を往来する中で、茶道の知識がデザインに役立ったりしています。
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