初心者がお茶に招かれたときに、覚えておくと役に立ちそうなこと

お茶室に招かれた時に覚えておいた方がいいことがあります。
それはお客さんがお茶をいただく手順です。どんなに初心者でもこれを覚えておけば、もしも茶室に呼ばれるようなことがあっても、ドキドキしないで済むようになると思います。ポイントは

  • お茶を飲む前にお菓子は全部食べる
  • 茶碗やお菓子器といった道具を綺麗に保つ
  • お茶碗の正面を気にする

ここでは作法の順序も書きますが、順序をそのまま暗記するのではなく、「なぜそうなるか」を覚えられるように説明したいとおもいます。
「なぜそうなるか」が理解できると、作法の順番を忘れてしまったとしても、慌てずに対処ができるかなと思います。
お茶には、二種類あります

  • 濃茶(こいちゃ)
  • 薄茶(うすちゃ)


初心者に近い人がお茶室に招待されて、供されるのはたいてい薄茶ではないでしょうか。薄茶とは、各自に一碗づつお茶が振舞われるものです。
もう一つの濃茶は、文字通り薄茶よりも濃度が濃くとろっとしています。はちみつをちょっと緩めたような感じかな。それが入っている1つ茶碗を茶室の中にいるお客さん3、4人で少しずつ回し飲みをするものです。
なので、今回は薄茶をいただく場合を書きたいと思います。

薄茶をいただく前に、お菓子を全部食べきります。

茶道では、お菓子が提供されます。しかし、お菓子を食べながらお茶を飲むものではありません。ちょっとお菓子を食べて、ちょっとお茶を飲んで、またちょっとお菓子を食べて。。というのではなく全て最初に食べてしまいます。その後、薄茶を飲みます。


お茶で使われるお菓子は、はじめに食べ、そ残った口の中の甘さを、後から飲むお茶で中和するような感じになるように甘さを調整しています。例えば、砂糖の塊のような落雁というお菓子があります。普通に食べたら本当に甘いと思いますが、薄茶の前に食べると、落雁を食べてた口の中にちょうど良い甘さが残ったところに、スッキリとしたお茶が入ってくると、とてもお茶が美味しく感じられます。

お菓子を先に食べ終わる必要があるので、お菓子がお点前の始まる前に出されます。たまに銘々のお皿などに乗ってくる場合もありますが、だいたい人数プラス一個がお盆に載せられて、一番最初のお客さん(焼却)に出されます。「皆さんで取り分けて食べてくださいね」という感じです。

お点前をしている方から「お菓子をどうぞ」というご挨拶があるので、それを頭を下げて受け、お菓子を取り始めます。
まず、お菓子器を触る前に隣の人にお先にいただきますという挨拶の意味で「お先」にと言って、畳に指先だけ手をつけて軽く頭を下げます。
そして、お菓子器を両手で持ち十センチぐらい畳から持ち上げて、それと同時に頭を軽く下げて「いただきます(無言です)」の意味の挨拶をします。
自分のお菓子をとります。懐紙という和紙の束をお皿のように使います。ここで「いつ懐紙を出すんだっけ?」と迷うことがあると思うんですが、まず

  • 隣に「お先」挨拶
  • いただきますのお菓子器をちょっと持ち上げた挨拶


と2回挨拶をしてから、懐紙に取る。ということを覚えておいてください。

それでは、お菓子の懐紙にとっていきます。


ここでの全体のポイントは
「道具を綺麗なまま隣の人に送る」
ということです。これを覚えておけばちょっとあれ次何するんだっけなと思った時に思い出せると思います。

お菓子は取りやすい物から指で懐紙にとります。
たいてい、右に盛り付けてあるお菓子から取ります。(左利きの場合は左から)取るときは、一番取りやすいものからです。例えば重なってる場合は一番上から。崩れないように取りやすいものから取ってください。


お菓子器に2種類入っている場合は、右側の一番取りやすいところから、次に左側の一番取りやすいものから一つで懐紙に載せます。懐紙に全て乗せたら、ちょっと指に、粉やお砂糖が付いているので、懐紙の右上のところで少し拭います。そうしてから、となりの方へ送ります。この時、たとえ短い距離でも、持ち上げて置きます。道具は畳の上で擦りません。
擦ると、道具の後ろに細かい擦り傷のようなものがついたり、また、畳が痛んだりする恐れがあるので、必ず道具は一度持ち上げて、置いてください。


そしてやっとこれでお菓子の食べる段になりました。が、ここでもひとつだけ注意があります。おせんべいなど一口で口の中に入らないものは、懐紙の上で割って一口大にしてから口に運ぶというものです。食事の時のパンとかと同じ感じですね。

お菓子が食べ終わりました。いよいよ、お茶を飲みます。

亭主がお茶を点てたら、お客さんが取りに来てもいいところに置いてくれます。それを取りに行き、自分の席に戻ったら、まず隣の人と自分の真ん中に茶碗を置いて、「お先に」と指先を畳に少し付けて挨拶をします。そして自分の前に置いて、立ててくださった亭主に「お点前頂戴いたします」のご挨拶を手のひらを全部畳につけるお辞儀をします。亭主には感謝の気持ちを込めて、手のひらを畳につける、深いお辞儀をします。


茶碗を手に取り(左手に乗せて、右手で持つ)普通の位置から少し上、十センチぐらい、ちょっと上になるように茶碗を持つ手を上げて頭を少し下げて、いただきますの挨拶をします(これは無言です)。そしてお茶碗を2回、回し、お茶を飲みます。

この回す理由ですが、


お茶碗に口をつけるときに、正面を避けたい


です、
お茶は、亭主から、お客さんに出された時に、正面をお客さんの方に向けています。回さずに飲もうとすると、正面に口をつけることになります。それを避けるために、裏千家では時計回りに90度、もう一度90°回します。そうすると正面が先ほどと180度反対のところに来ます。(他の流派では、反時計周りだったりします。)


そして、飲み終わった時に、飲んだところの茶碗の口を、右手の人差し指と親指でつまむようにして、少し拭きます。拭いた指についたお茶を、懐紙の角を人差し指と親指で挟んで拭います。その後、今度は反対回りで90度、90度と回して正面を自分と向かい合う所に戻します。


もし右回りなのか左回りなのか、忘れてしまっても構わないです。ただ正面を180度回して回したところで飲む。ということだけ覚えといてください。


最後に、自分の飲んだお茶碗を拝見します。茶碗を畳に置いて、畳に手をついて(お辞儀をするような)茶碗全体を見ます。それから手に取り拝見します。この時手に取る時には、落ちても大丈夫なように、低い位置で手に取ることがポイントです。正座をした腿の上に肘をついて、自分が小さくなるような感じで、茶碗を持ち上げます。畳から15cmくらい上の位置でお茶碗を拝見します。


茶碗を返却します。亭主が出した方に出したところと同じところに、返却しにいきます。この時も正面を亭主の方に向けたいので、いま自分の方に来ている正面を90度90度と2回まわして180度回して反対にし、正面を亭主に向けるようにします。


これでと「お菓子を食べて抹茶を飲む流れ」を説明しました。結構やること多いですかね。でも、慣れれば簡単なので是非覚えておいてください。


いつかこのテキストがどなたかのお役にたてばうれしいです。







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初心者がお茶に招かれたときに、覚えておくと役に立ちそうなこと

お茶室に招かれた時に覚えておいた方がいいことがあります。
それはお客さんがお茶をいただく手順です。どんなに初心者でもこれを覚えておけば、もしも茶室に呼ばれるようなことがあっても、ドキドキしないで済むようになると思います。ポイントは

  • お茶を飲む前にお菓子は全部食べる
  • 茶碗やお菓子器といった道具を綺麗に保つ
  • お茶碗の正面を気にする

ここでは作法の順序も書きますが、順序をそのまま暗記するのではなく、「なぜそうなるか」を覚えられるように説明したいとおもいます。
「なぜそうなるか」が理解できると、作法の順番を忘れてしまったとしても、慌てずに対処ができるかなと思います。
お茶には、二種類あります

  • 濃茶(こいちゃ)
  • 薄茶(うすちゃ)


初心者に近い人がお茶室に招待されて、供されるのはたいてい薄茶ではないでしょうか。薄茶とは、各自に一碗づつお茶が振舞われるものです。
もう一つの濃茶は、文字通り薄茶よりも濃度が濃くとろっとしています。はちみつをちょっと緩めたような感じかな。それが入っている1つ茶碗を茶室の中にいるお客さん3、4人で少しずつ回し飲みをするものです。
なので、今回は薄茶をいただく場合を書きたいと思います。

薄茶をいただく前に、お菓子を全部食べきります。

茶道では、お菓子が提供されます。しかし、お菓子を食べながらお茶を飲むものではありません。ちょっとお菓子を食べて、ちょっとお茶を飲んで、またちょっとお菓子を食べて。。というのではなく全て最初に食べてしまいます。その後、薄茶を飲みます。


お茶で使われるお菓子は、はじめに食べ、そ残った口の中の甘さを、後から飲むお茶で中和するような感じになるように甘さを調整しています。例えば、砂糖の塊のような落雁というお菓子があります。普通に食べたら本当に甘いと思いますが、薄茶の前に食べると、落雁を食べてた口の中にちょうど良い甘さが残ったところに、スッキリとしたお茶が入ってくると、とてもお茶が美味しく感じられます。

お菓子を先に食べ終わる必要があるので、お菓子がお点前の始まる前に出されます。たまに銘々のお皿などに乗ってくる場合もありますが、だいたい人数プラス一個がお盆に載せられて、一番最初のお客さん(焼却)に出されます。「皆さんで取り分けて食べてくださいね」という感じです。

お点前をしている方から「お菓子をどうぞ」というご挨拶があるので、それを頭を下げて受け、お菓子を取り始めます。
まず、お菓子器を触る前に隣の人にお先にいただきますという挨拶の意味で「お先」にと言って、畳に指先だけ手をつけて軽く頭を下げます。
そして、お菓子器を両手で持ち十センチぐらい畳から持ち上げて、それと同時に頭を軽く下げて「いただきます(無言です)」の意味の挨拶をします。
自分のお菓子をとります。懐紙という和紙の束をお皿のように使います。ここで「いつ懐紙を出すんだっけ?」と迷うことがあると思うんですが、まず

  • 隣に「お先」挨拶
  • いただきますのお菓子器をちょっと持ち上げた挨拶


と2回挨拶をしてから、懐紙に取る。ということを覚えておいてください。

それでは、お菓子の懐紙にとっていきます。


ここでの全体のポイントは
「道具を綺麗なまま隣の人に送る」
ということです。これを覚えておけばちょっとあれ次何するんだっけなと思った時に思い出せると思います。

お菓子は取りやすい物から指で懐紙にとります。
たいてい、右に盛り付けてあるお菓子から取ります。(左利きの場合は左から)取るときは、一番取りやすいものからです。例えば重なってる場合は一番上から。崩れないように取りやすいものから取ってください。


お菓子器に2種類入っている場合は、右側の一番取りやすいところから、次に左側の一番取りやすいものから一つで懐紙に載せます。懐紙に全て乗せたら、ちょっと指に、粉やお砂糖が付いているので、懐紙の右上のところで少し拭います。そうしてから、となりの方へ送ります。この時、たとえ短い距離でも、持ち上げて置きます。道具は畳の上で擦りません。
擦ると、道具の後ろに細かい擦り傷のようなものがついたり、また、畳が痛んだりする恐れがあるので、必ず道具は一度持ち上げて、置いてください。


そしてやっとこれでお菓子の食べる段になりました。が、ここでもひとつだけ注意があります。おせんべいなど一口で口の中に入らないものは、懐紙の上で割って一口大にしてから口に運ぶというものです。食事の時のパンとかと同じ感じですね。

お菓子が食べ終わりました。いよいよ、お茶を飲みます。

亭主がお茶を点てたら、お客さんが取りに来てもいいところに置いてくれます。それを取りに行き、自分の席に戻ったら、まず隣の人と自分の真ん中に茶碗を置いて、「お先に」と指先を畳に少し付けて挨拶をします。そして自分の前に置いて、立ててくださった亭主に「お点前頂戴いたします」のご挨拶を手のひらを全部畳につけるお辞儀をします。亭主には感謝の気持ちを込めて、手のひらを畳につける、深いお辞儀をします。


茶碗を手に取り(左手に乗せて、右手で持つ)普通の位置から少し上、十センチぐらい、ちょっと上になるように茶碗を持つ手を上げて頭を少し下げて、いただきますの挨拶をします(これは無言です)。そしてお茶碗を2回、回し、お茶を飲みます。

この回す理由ですが、


お茶碗に口をつけるときに、正面を避けたい


です、
お茶は、亭主から、お客さんに出された時に、正面をお客さんの方に向けています。回さずに飲もうとすると、正面に口をつけることになります。それを避けるために、裏千家では時計回りに90度、もう一度90°回します。そうすると正面が先ほどと180度反対のところに来ます。(他の流派では、反時計周りだったりします。)


そして、飲み終わった時に、飲んだところの茶碗の口を、右手の人差し指と親指でつまむようにして、少し拭きます。拭いた指についたお茶を、懐紙の角を人差し指と親指で挟んで拭います。その後、今度は反対回りで90度、90度と回して正面を自分と向かい合う所に戻します。


もし右回りなのか左回りなのか、忘れてしまっても構わないです。ただ正面を180度回して回したところで飲む。ということだけ覚えといてください。


最後に、自分の飲んだお茶碗を拝見します。茶碗を畳に置いて、畳に手をついて(お辞儀をするような)茶碗全体を見ます。それから手に取り拝見します。この時手に取る時には、落ちても大丈夫なように、低い位置で手に取ることがポイントです。正座をした腿の上に肘をついて、自分が小さくなるような感じで、茶碗を持ち上げます。畳から15cmくらい上の位置でお茶碗を拝見します。


茶碗を返却します。亭主が出した方に出したところと同じところに、返却しにいきます。この時も正面を亭主の方に向けたいので、いま自分の方に来ている正面を90度90度と2回まわして180度回して反対にし、正面を亭主に向けるようにします。


これでと「お菓子を食べて抹茶を飲む流れ」を説明しました。結構やること多いですかね。でも、慣れれば簡単なので是非覚えておいてください。


いつかこのテキストがどなたかのお役にたてばうれしいです。







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