茶道具をフリマアプリで買って、職人に「桐箱お直し」を依頼した話


修理前の虫食いでダメージのある茶碗の桐箱
ビフォー:虫食いで、これをそのままにしておくと中に虫がいた場合、進行する
修理後のきれいになった桐箱
アフター:底板を全部取り替えて、側面は削っていただいた

虫食いがひどかった茶道具の桐箱を、初めて専門店で修理依頼しました。満足の仕上がりで、これで何十年経っても記念になる!修理してよかった〜


茶道具骨董品をフリマアプリで初購入!


先日母の喜寿祝いを何にしようかと考えていました。母もお茶をやっているので、「やっぱ茶道具がいいかなー」と。
茶道具も値段はピンキリ。安いのでは長く使えないし、高いのは買えないし。。「記念」なので値段に関係なく喜寿のお祝いで、茶席に出しても話題にできるようなもので準備したい。「母の出身地にゆかりのある陶器に」というアイデアで調査開始!

母の出身地は和歌山なので紀州地方の焼き物って何かあるかな?と思い検索。
紀州焼 葵窯
と南紀白浜にある窯元を発見。そこで那智黒という高級な囲碁の石の黒石でも使われている石を使い、それを釉薬にした那智黒焼きというのがあることを知り、「コンセプトぴったり!那智黒焼きのお茶碗にしよう!」

余談ですが、囲碁で使われる碁石の材質は黒が「那智黒石」など。白が「貝」など。白が膨張色なので、規格が黒よりもちょっとだけ小さい。それで、見た目では一緒の大きさになっているそうです。ふーん

現在はコロナでの移動制限で、買いにも行けないし、オンラインショップをやっていなかったので、オークションかフリマアプリで探そうと思いました。那智黒石で釉薬を作り濃茶用の茶碗を作ってに始めた「葵窯」那智黒釉は先代が作ったので、その方の名前「茶碗」で検索。
買おうと思っていた条件は。。

  • 条件1)個人が断捨離目的で出品
  • 条件2)桐箱付き

条件1は、誰かが大切にしていたものを譲り受けたいなと。おばあちゃんやおじいちゃんの品を出品してる人がいいかなと考えました。誰かが不要になったものをその人から直接買えたらいいなと思って。

条件2は、箱は茶道具を保管するときに壊れないようにする大切なもの。に加えて、そこに作者の名前や銘が書いてあったりします。将来売却するときにも箱があるとないのとでは価格にも違いが出るため。


この2つの条件を満たし、私の予算内で収まるのがひとつフリマアプリに出品されていました。

しかし、最初の写真のように、桐箱に大きな虫食いダメージ。。。

条件2で書いたたように、桐箱にダメージがあるのは購入をためらう出来事。ですが母の喜寿のお祝いの日も近くなってきたし、他に出品がされてなかったので、この箱にダメージがあるのを買うしかないな。お茶碗自体は気にっていたので、桐箱は覚悟を決めて購入しました。

桐箱のお直しって、可能かな?初めての職人探しからお直し依頼まで


日本の古来からある伝統工芸品は、サスティナビリティに優れています。桐箪笥とかも修理をして何十年も使うっていうのが普通です。それだったら桐箱も専門店に頼めば修理をしてもらえるんじゃないか?と思いネットで桐箱修理で検索しました。

住んでるところに近い東京下町に桐箱の修理も受け付けてくれているところを見つけました。

電話相談後実際を送り、再度相談をしました。虫食いをそのまま放置しておくと、中に虫がいるかもしれす、どんどんどんどん食べ進めてしまう。なのでちゃんと修理をしたほうがいい。というアドバイスをいただきました。筆で文字が書いてあるところの面だけを残し、それ以外の板を全て取り替えるというプランでお願いしました。修理期間2週間で値段は約10,000円ほど。フリマアプリでの茶碗購入は9,000円くらいだったので、茶碗よりも高い(苦笑)。でも箱を諦められない!


昨日とうとう箱が帰ってきました。その箱を見たら本当に綺麗に治っていました!嬉しい。もう一つ嬉しいことに、当初の文字書いてある面以外は全部取り替えのプランは、思い直してくださり、虫食いのひどい部分のみ取り替え、それ以外は削って対処くださりました。そして、修理の値段も当初の半額!

当初の修理の仕方だと箱が大きくなってしまうので真田紐も変えなきゃいけないんじゃないかなと思っていました。真田紐はただの色の紐ではなく、その作家の選んでいる色柄なので、それもまた価値になります。なのでそのまま使えたのは嬉しいです。


これなら何十年経っても大丈夫!贈るのが楽しみです。








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Ria
フリーランスでデザインの仕事をしつつ、週末はお茶のお稽古や、お茶を楽しむ会を実家のお茶室でひっそり開いています。グラフィックデザインと茶道を往来する中で、茶道の知識がデザインに役立ったりしています。
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