茶室では畳の目数で様々な事が決まっています。そして目数について新しく気がついた事がありました。
まず、なぜ目数が大切なのか。それは、座る場所やお道具の位置を目数を基準にして決めているからです。
お茶室に招待されたお客さん達が正座したときに、すっきりと一直線に膝が揃っているのは、畳の目数を基準にして各自が位置を決めているからです。(なので、それをしらないと自分だけ一直線から外れてしまったりします)
お客さんとして座るときに必要な畳の目数は
一、畳の縁から、十六目のところに膝が来る様に座る
二、座った所、後ろの縁から一目に扇子を置く
の2つです。
一つ目の自分の前に十六目分のスペースは大切です。お辞儀をしたり、お茶碗を置いたりするのに縁にかからないちょうどいい距離が取れます。だいたい20cmくらいのスペースです。
畳は、地域によって大きさが異なります。また、その中でも部屋の大きさによって畳のサイズが違うので、「縁から20cmの距離をとって座る」といった物理的な距離を示すよりも、「十六目のところに座る」のほうが、茶席に一緒になった人たちと膝の位置が合うので、合理的です。
お点前をする時にお道具を置く位置も、「ここから五目に」「縁から一目に」といった畳の目を基準にした位置が決まっています。
そういうお話を、以前私の茶室に来てくださった、ウェブやゲーム等のデジタルデザインをしている方にお話をしたら、
「あ、5ピクセルの位置に置くんですね」
と仰っていました。
確かに!茶室の畳を画像のピクセルに見立てて考えられます。その画像ピクセル位置にどのようにレイアウトするのか、茶室を上から見てフォトショップで作業しているみたい!私がお茶が好きなのは、そういうデザインとの共通点かも。
そんな事を気づかせていただきました。
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